卒FIT後の売電先比較|電力会社別の買取価格一覧【2026年】

この記事でわかること

  • 大手電力会社10社の卒FIT買取価格
  • 新電力のプレミアム買取プラン
  • 売電先を切り替える手続き
  • 蓄電池導入との経済比較

FIT(固定価格買取制度)の10年間が終了すると、売電価格は7〜9円/kWh程度に大幅に下がります。しかし売電先は大手電力会社だけではなく、新電力やプレミアム買取プランなど複数の選択肢があります。このページでは2026年時点の電力会社別買取価格を一覧にまとめ、売電先の選び方と蓄電池導入との比較を解説します。最適な選択で年間数万円の差が出ることもあるため、卒FITを迎える前に確認しておくことを強く推奨します。

大手電力会社の買取価格一覧(2026年時点)

卒FIT後の余剰電力買取価格は電力会社が自由に設定できます。2026年時点の大手電力会社10社の買取価格は次の通りです。北海道電力8.0円/kWh、東北電力9.0円/kWh、東京電力エナジーパートナー7.5円/kWh、中部電力ミライズ7.0円/kWh、北陸電力8.0円/kWh、関西電力8.0円/kWh、中国電力7.15円/kWh、四国電力7.0円/kWh、九州電力7.0円/kWh、沖縄電力7.5円/kWh。

地域によって1〜2円の差があり、年間3,000kWhの売電量で換算すると年間3,000〜6,000円の差になります。東北電力管内が最も高く、中部電力・四国電力・九州電力管内が最も低い水準です。

大手電力会社の買取プランは、卒FIT後に何も手続きをしなければ自動的に適用されます。特別な契約手続きは不要ですが、より有利な売電先がないかを検討することを推奨します。大手電力会社の買取価格はあくまでも最低ラインと考えてください。

なお、一部の大手電力会社では環境価値を上乗せした特別プランを用意しています。東京電力の「再エネお預かりプラン」では余剰電力を預けて別の時間帯で使えるサービスを提供しており、実質的な買取価格を引き上げる効果があります。

新電力のプレミアム買取

10円/kWh以上の買取プラン

新電力(小売電気事業者)の中には、大手電力会社より高い価格で余剰電力を買い取るプランを提供している会社があります。2026年時点の主な例として、スマートテック10円/kWh、ENEOS太陽光買取プラン11円/kWh、auでんき(KDDI)10円/kWh、ミツウロコ10.5円/kWh、エネオスでんき10円/kWhなどがあります。

プレミアム買取の条件として多いのは、その会社の電力供給プランに同時加入することです。つまり電力の購入と売電をセットにすることで、高い買取価格を実現しています。電力購入プランの料金単価も含めてトータルコストを比較することが重要です。

さらに高い買取価格を提示するケースもあります。自治体が地域新電力を設立し、地域内の再エネ電力を12〜15円/kWhで買い取る取り組みも各地で広がっています。お住まいの地域に地域新電力がないか調べてみる価値があります。

売電先の切り替え方法

卒FIT後の売電先を変更する手続きは比較的簡単です。新しい売電先の会社にウェブサイトまたは電話で申し込むだけで、旧売電先の解約手続きは新しい会社が代行してくれます。切り替えに工事は不要で、費用もかかりません。切り替えまでの期間は2週間〜1カ月程度です。

売電先の切り替えにあたっての注意点があります。第一に、現在の電力購入先と売電先を同一にする必要はありません。購入は東京電力、売電はスマートテックという組み合わせも可能です。第二に、売電先の切り替えは何度でも無料でできるため、より良い条件が出たら再度切り替えることも可能です。

切り替えの際に必要な情報は、FIT契約の契約番号、設備認定番号(太陽光発電のID)、現在の売電先の名称です。これらは電力会社の検針票やFIT契約時の書類に記載されています。紛失した場合は現在の売電先に問い合わせれば確認できます。

蓄電池導入との比較

売電継続 vs 自家消費、どちらが得か

卒FIT後の選択肢として「高い買取先に切り替えて売電を継続する」方法と「蓄電池を導入して自家消費に回す」方法を経済的に比較します。年間余剰発電量3,000kWhのケースで試算します。

売電継続(プレミアム買取10円/kWh)の場合:年間収入3,000kWh x 10円 = 30,000円。追加投資は不要です。10年間の累計収入は300,000円。

蓄電池導入(10kWh、自家消費率向上)の場合:余剰3,000kWhのうち80%(2,400kWh)を自家消費に切替、残り600kWhを10円で売電。年間効果 = 2,400kWh x 32円 + 600kWh x 10円 = 76,800円 + 6,000円 = 82,800円。蓄電池費用実質100万円(補助金差引後)を差し引いた10年間の純経済効果は82,800円 x 10年 - 100万円 = -172,000円。

純粋な経済計算では売電継続の方が有利に見えますが、蓄電池には停電対策という非金銭的価値があります。また、電気代が今後さらに上昇すれば自家消費のメリットは拡大します。35円/kWhまで上昇した場合、10年間の純経済効果はプラスに転じます。

最適な選択肢の判断基準

売電先の最適化と蓄電池導入のどちらを選ぶべきかは、家庭の状況によって異なります。以下の判断基準を参考にしてください。

売電先切り替えが向いている家庭:追加投資を避けたい、停電対策の優先度が低い、太陽光パネルの残存寿命が短い(あと5年以内)、日中の在宅率が低く自家消費のメリットが限定的。この場合はプレミアム買取の売電先に切り替えて、手間をかけずに売電収入を最大化するのが合理的です。

蓄電池導入が向いている家庭:停電対策も兼ねたい、太陽光パネルの残存寿命がまだ10年以上ある、日中の在宅率が高くエアコン等の電力消費が多い、電気自動車の導入を検討している(V2H連携の可能性)。年間の電気代が高い家庭ほど蓄電池の費用対効果は高まります。

両方を組み合わせる方法もあります。蓄電池を導入して自家消費率を上げつつ、それでも余る電力はプレミアム買取の売電先に売る。これが最も経済効果の高い選択肢です。

よくある質問

Q卒FIT後に何も手続きしないとどうなりますか?
A

現在の大手電力会社の卒FIT買取プランに自動移行し、7〜9円/kWh程度で売電が継続されます。売電が停止するわけではありませんが、より良い条件の売電先を探すことを推奨します。

Q売電先を新電力に変えた後、その新電力が倒産したらどうなりますか?
A

売電先が倒産した場合は、一般送配電事業者(東京電力PG等)が一定期間の買取を行います。その間に新しい売電先を探してください。売電が完全に停止するリスクは低いです。

Q蓄電池と売電先の切り替えを同時にできますか?
A

できます。蓄電池で自家消費率を上げつつ、余剰電力をプレミアム買取の新電力に売ることで、経済効果を最大化できます。

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