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家庭用蓄電池の基本と選び方|仕組み・役割・容量(kWh)・費用の目安

更新日 2026/08/16 ・ 約6分で読めます ・ 執筆: エネホ編集部

この記事の結論

  • 家庭用蓄電池は、充電で電気をためて繰り返し使える電池です。太陽光などで余った電気をため、必要なときに放電して使います。
  • 役割は大きく、余った電気の自家消費、停電時の非常用電源(防災)、電気を使う時間をずらすピークシフトの3つ。太陽光のFIT買取が終わった後(卒FIT)は「売る」から「自宅で使う」への移行を支えます。
  • 国は2030年に家庭用7万円/kWhを目標に価格低減を進めており、導入費用は下がる傾向。国の補助はDR(需給に応じた充放電)対応の機種が対象で、金額・要件は年度ごとに変わります。

蓄電池とは — ためて繰り返し使う電池

蓄電池とは、1回限りではなく、充電をおこなうことで電気をたくわえ、くり返し使用することができる電池(二次電池)のことです(資源エネルギー庁)。スマートフォンやノートPCに内蔵されているバッテリーも、その一種です。

家庭に据え付けて使う定置用の蓄電池は、太陽光発電などでつくった電気や、料金の安い時間帯の電気をためておき、必要なときに家庭で使うための機器です。電気自動車(EV)に積まれているのも蓄電池です。

  • 充電して電気をため、くり返し使える電池(二次電池)
  • 太陽光でつくった電気や、必要な電気をためて後で使う

出典: 資源エネルギー庁 エネこれ「蓄電池は次世代エネルギーシステムの鍵」

蓄電池の役割 — 自家消費・防災・ピークシフト

資源エネルギー庁は、蓄電池が果たす役割としていくつかを挙げています。家庭で特に関わりが深いのは、次の3つです。

太陽光や風力などの再エネは天候で発電量が変わります。使い切れない電気を蓄電池にためておき、必要なときに放電して使うことで、電気をむだなく活かせます。

  1. 1
    あまった電気を貯める

    太陽光などが需要以上に発電したとき、使い切れない電気を蓄電池にため、必要なときに放電して使います(自家消費)。

  2. 2
    停電時の非常用電源(防災)

    災害や電力不足で停電しても、蓄電池に電気がたまっていれば自立的に電気をまかなえます。

  3. 3
    ピークカット・ピークシフト

    みんなが一斉に電気を使う時間帯に、ためておいた電気を使うことで、電力消費を抑えられます。

注意点
  • 停電時に同時に使える家電や、使える部屋(回路)の範囲は機種で異なる。カタログや取扱説明書で確認する

出典: 資源エネルギー庁 エネこれ「蓄電池は次世代エネルギーシステムの鍵」

太陽光との組み合わせ — 卒FIT後は「自宅で使う」へ

住宅用の太陽光発電は、FIT(固定価格買取制度)の買取期間が終了すると、これまでの電力会社への売電を中心とした使い方から、蓄電池を使って自宅で消費する使い方へと移っていくものと見られています(資源エネルギー庁)。これが、いわゆる「卒FIT」です。

昼につくった電気のうち使い切れない分を蓄電池にため、夜間や朝夕に放電して使えば、自家消費の比率を高められます。国の第7次エネルギー基本計画でも、蓄電池は「再エネで発電した電力をためて、夕方の需要ピーク時などに供給できる調整電源」と位置づけられています。

  • 卒FIT(FIT買取期間の終了)後は、売電中心から自宅での自家消費へ
  • 昼にためて夜・朝夕に使うことで、自家消費を増やせる

太陽光発電の仕組みと基本を見る

出典: 資源エネルギー庁 エネこれ「蓄電池は次世代エネルギーシステムの鍵」出典: 経済産業省「定置用蓄電システムの現状と課題」(2025年3月12日 資料6)

容量(kWh)と出力(kW) — ためる量と出す力は別

蓄電池の大きさは「kWh(キロワットアワー)」で表します。kWhは「ためられる電気の量」の目安で、国の資料でも導入費用を「○万円/kWh」と容量あたりで整理しています。

太陽光の「kW(能力)」と「kWh(発電した量)」が別ものであるのと同じように、蓄電池でも「一度に取り出せる電力(kW)」と「ためられる量(kWh)」は別の指標です。停電時に同時に動かせる家電の量は前者(kW)、どれだけの時間使えるかは後者(kWh)に関わります。

注意点
  • 定格出力(kW)・実際に使える容量・停電時に使える回路の範囲は機種で異なる。断定せず、カタログや取扱説明書で確認する

出典: 経済産業省「定置用蓄電システムの現状と課題」(2025年3月12日 資料6)

費用の目安 — 2030年に7万円/kWhが目標

経済産業省の資料によると、家庭用蓄電システムの導入費用は目標価格に向けて低減する傾向にあります。2030年の目標価格は、家庭用で7万円/kWh(業務産業用は6万円/kWh)と設定されています。

家庭用の導入費用(工事費・電力変換装置・電池部分などの合計を、補助事業のデータ等から分析した値)は、2022年度が約7.6万円/kWh、2023年度が約6.8万円/kWh、2024年度が約6.0万円/kWhと下がってきています。ただしこれは分析による目安で、四捨五入や推計を含み、実際の見積り金額は機種や工事内容で変わります。

  • 2030年の目標価格は家庭用7万円/kWh。費用は低減傾向
  • 実際の金額は機種・工事内容で変わる。総額だけでなくkWh単価でも見比べる

出典: 経済産業省「定置用蓄電システムの現状と課題」(2025年3月12日 資料6)

選び方の観点 — 目的から容量とDR対応を考える

商品を選ぶ前に、まず「何のために使うか」を決めるのが基本です。卒FIT後の自家消費を増やしたいのか、停電に備えたいのか、電気を使う時間をずらしたいのかで、必要な容量(kWh)や出力(kW)は変わります。

国の補助を活用したい場合は、対象がDR(ディマンドレスポンス=電力の需給に応じた充放電の制御)に対応した機種であることも確認します。国の補助事業は一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が実施していますが、補助の金額・要件・公募期間は年度ごとに変わるため、最新の内容は公式や補助金の一覧で確かめてください。

注意点
  • 補助金の金額・要件・期限は年度で変わる。申し込む前に最新の公式情報を確認する
  • 保証(機器・容量・施工など)の範囲や、停電時に使える回路の範囲は機種・事業者で異なる。契約前に書面で確認する

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出典: 環境共創イニシアチブ(SII) 令和7年度補正 家庭用蓄電システム導入支援事業出典: 資源エネルギー庁 エネこれ「蓄電池は次世代エネルギーシステムの鍵」

記事内の用語がわからないときは用語集(やさしい言葉とたとえで解説)をご覧ください。

よくある質問

Q. 蓄電池があると停電のときに電気を使えますか?
A. 使えます。災害や電力不足で停電が発生しても、蓄電池に電気がたまっていれば自立的に電気をまかなうことができ、非常用電源として使えます(資源エネルギー庁)。ただし停電時に同時に使える電力や、使える部屋(回路)の範囲は機種によって異なるため、お使いの機種の資料で確認してください。
Q. 「卒FIT」になったら蓄電池は必要ですか?
A. 必須ではありませんが、相性は良いです。FITの買取期間が終わると、電力会社への売電中心の使い方から、蓄電池で自宅の電気をまかなう使い方へ移っていくと見られています。昼にためて夜に使うことで、自家消費の比率を高められます。
Q. 蓄電池の「kWh」とは何ですか?
A. kWh(キロワットアワー)は、蓄電池にためられる電気の量の目安です。国の資料でも導入費用を「○万円/kWh」と容量あたりで整理しています。一度に取り出せる電力(kW)とは別の指標で、どれだけの時間使えるかはkWh、同時にどれだけの家電を動かせるかはkWに関わります。
Q. 家庭用蓄電池はいくらぐらいですか?
A. 経済産業省の分析では、家庭用の導入費用は2024年度で約6.0万円/kWh(工事費なども含む合計の目安)で、低減傾向にあります。国は2030年に家庭用7万円/kWhを目標に価格低減を進めています。ただし実際の見積り金額は機種や工事内容で変わるため、容量あたりの単価でも見比べるとよいでしょう。

この記事の出典(いずれも確認日つき)

執筆: エネホ編集部 ・ 更新日 2026/08/16

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